前半のLesson1からLesson3までで、ルノルマン占いの「ベース」となる占い方法を、学んできました。
人物像 - 相手がどんな人か?
気持ちと意図 - 相手が抱いている印象や感情、意図はどんなものか?
出来事・状況と時期 - 今何が起きているのか?未来に何が起きるか?いつ起きるか?
恋愛や結婚を始めとする愛情問題を占うときであっても、その実際は、占いのジャンルが、愛情やパートナーシップに関することだというだけで、占いの中身としては、結局は、人物像、気持ち・意図、出来事と時期、のいずれかを占うことになります。恋愛・結婚・パートナーシップの占いは、これまでのLesson1~3の応用、ということができるでしょう。(ですから、占っていてわからないことやつまづくことが出てきたら、まずは前半のレッスンをじっくり復習してみましょう)
とはいえ、恋愛・結婚のような、一対一の、しかも強い感情が絡むテーマは、一般に複雑で、一度や二度のカード展開では答えを出せないことがほとんどです。また、カードの解釈、リーディングの仕方にも、より繊細さが求められます。
旦那様の気持ちがわからなくなって、占いにいらしたクライアントさんのある方が、後日、旦那様に、占い師に見てもらったと打ち明けたところ、「俺の気持ちを、トランプなんかに語られてたまるか!」と怒られてしまったそうです。占い結果が良いものだったこともあってか、その後、旦那様は「当たらずとも遠からずだな」と苦笑いで、丸く収まったそうですが、それだけ、人の気持ちというのは複雑で、深く、一言二言で語れるようなものではない、ということですね。(実際は、トランプよりももっと少ないルノルマンカードだったのですけどね^^;)
「恋愛・結婚 意味一覧」テキストの冒頭にも書きましたが、一覧テキストだけ見て、意味を接ぎ合わせるやり方では、カードの言っていることはなかなか読めませんので、大変でも、基本の意味のテキストをまずはじっくり読み、それから、その他の補助テキストをもれなく参照するつもりで、丁寧に読み解くようにしましょう。
恋愛・結婚占いといっても幅広いので、具体的なテーマごとに、占い方のステップやポイントを解説します。
出会いを占う
いつ、どこで、どんな人と出会うか、といった質問は、Lesson1~3で学んだとおりに、人物像や出来事、時期などを占うことで、答えが引き出せるでしょう。
片思いや、出会って間もない相手について占う
1)相手の気持ち
恋愛をする第一要素として、「気持ち」があるか、ないかは大事です(これは、質問者本人にも言えることです)。ですので、ほとんどの場合、まず「相手に、自分に対して異性としての興味や恋愛感情があるかどうか」を占うことからスタートします。詳しくは、ビデオ「恋愛感情とコミットメント」を参照してください。
2)相手の立場や状況
さらに、恋愛の第二要素として、相手の立場や状況も、大きく関係します。相手が恋愛やお付き合いに前向きか、フリーかそれともすでに付き合っている人などがいるかどうか、といったことを次に占います。詳しくは、ビデオ「アベイラビリティと状況の判断」を参照してください。
3)未来の可能性と総合判断
1と2の結果をふまえた上で、「二人が付き合える可能性はどのくらいあるか」や、具体的な出来事、進展の様子などを占います。その後、すべての占い結果から、総合的な判断やアドバイスをします。もっと情報が必要なこと(相手の抱いている印象や意図をさらに知りたいとか、次に会えそうなのはいつかなど)があれば、それも個別に占います。
すでに付き合っている相手や配偶者とのことを占う
1)相手の気持ち
「気持ち・意図」の占いや、ライン・オブ・ファイブ、リレーションシップ・スプレッドなどを使って占うことができます。
付き合っている相手や配偶者の気持ちに「ハート」が出ないからといって、恋愛感情や愛情がないんだ、と早とちりしないようにしましょう。
付き合っている・結婚しているという以上は、愛情がある前提で、その「より詳しい愛情の内訳」をカードが出しているにすぎないことが多々あります。出会ったばかりの頃の「目がハート」な気持ちは、関係が進むにつれ深く多様になっていくのが普通ですから、「ハート」が出ていなくても、カードが全体にポジティブなら、かえって深い結びつきの暗示と言えるでしょう。
逆にもし、ニュートラルやネガティブなカードばかりが並んだような場合は、何かしらの問題やすれ違いが起きていないか、質問者に注意を促しましょう。
愛情があるのかどうか不安になっている質問者の場合は、ビデオ「恋愛感情とコミットメント」を参照して占いをします。
2)結婚の可能性
「今付き合っている相手と結婚できるか」を知りたいときは、まず「相手にコミットメントがあるかどうか」を見極める必要があります。占い方としては「気持ちを占う」ことになりますが、より詳しくは、ビデオ「恋愛感情とコミットメント」を参照してください。
相手にコミットメントがあるかどうかを確かめたら、次に、「将来結婚の見込みはどれほどあるか」として、実際の未来の可能性、二人の関係の今後を占うとよいでしょう。リレーションシップ・スプレッドをつかって、その時点での二人の意識や姿勢の違いを見比べて、アドバイスを占うこともできます。このテーマはケーススタディで実例を扱いますので、参考にしてください。
3)浮気の可能性
浮気が疑われるケースで、相手が実際に浮気をしているのかどうかを知りたいときは、「相手は浮気をしているか?」と質問を立てた上で、ビデオ「アベイラビリティと状況の判断」の「浮気の可能性を暗示するカード」が相手に出るかどうかを見ます。ただし、占いでどんなに有力と思えても、質問者に対して「断言」することは避けてください。「カードでは、彼が誠実でない暗示が強く出ているけれど、実際には相手に確かめるのが一番良いと思う」と、伝えてください。
浮気の事実がある(パートナーが認めている)場合で、相手と別れるべきかどうか迷っているような相談の場合は、パートナーの気持ちや意図(質問者に対する気持ちと浮気相手に対する気持ちをそれぞれ占う)だけではなく、パートナーの人格、そして質問者とパートナーの関係性を客観的に分析する必要があるでしょう。その場合はLesson 1の人物像の占いや、リレーションシップ・スプレッドが役に立ちます。「シグニフィケーターの役割と使い方(応用1)」も参照してください。必要に応じて、質問者とパートナー、パートナーと浮気相手の未来をそれぞれ占って、判断材料に加えることもできるでしょう。
4)不倫の関係
不倫関係を占う際は、まずシグニフィケーターをしっかりと整理し把握しておきましょう。詳しくは、「シグニフィケーターの役割と使い方(応用1)」を参照してください。
それぞれの人物の気持ちや意図、関係者の未来を占う場合の占い方は、一対一の関係を占う場合と同じですが、シグニフィケーターで混乱しないように注意しましょう。
5)思いがけず、ネガティブなカードが並んだ場合
上記1~4の占いの中でも、質問者本人は、まったく現状や問題を認識できていない状態で、実は、相手の気持ちが離れ始めていたり、気が付かないうちに夫婦・恋人関係に溝が生じていたりということも、現実にはありえますから、言葉を選びつつ、質問者に注意を促しましょう。リレーションシップ・スプレッドを使った関係性の分析や、相手の気持ち、浮気の問題など、出ているカードのメッセージに従って、さらに占いをしていきます。
復縁の可能性を占う
基本的には、「片思いや、出会って間もない相手について占う」のと同じ占い方になります。
会った瞬間ビビッと…二人はソウルメイト?
私たちソウルメイトかも…というケースであっても、多くの場合、占うと「それは実はセクシャル・ケミストリー」ということがあります。
セクシャル・ケミストリーとは、愛情の有無とは別に、性的に共鳴しあう作用のこと。出会って間もなく、相手のこともあまりよく知らないのに、なぜかお互い強く惹きつけられて、もう離れられない…それは必ずしも「前世からの結びつき」とは限らず、この「セクシャル・ケミストリー」が作用しているケースというのがよくあるのです。
実際の占いでは、相手の気持ちや、リレーションシップ・スプレッドを使った二人の関係性の診断などから、カードで判断していきます。詳しくは、「恋愛感情とコミットメント」および「リレーションシップ・スプレッド」を参照してください。