シックス・ドロアー・スプレッド

物事の表と裏、深い部分まで知りたいときに

こちらは、ナオミ・ノアが考案した、オリジナルのスプレッドになります。

シックス・ドロアーズとは、6つの引き出し、という意味。長いので、略してSDスプレッドとしましょうか^^

ルノルマン占いで、パッと答えが知りたいことや、ピンポイントでアドバイスがほしい事柄などは、ツーカードやスリーカード・スプレッドが力を発揮しますが、物事の理由や原因、表には現れてこない部分などもふくめて、深く読み解きたいという場合は、このSDスプレッドが役に立ってくれます。

展開のしかた

カードをシャッフルしたら、1~6まで次のようにカードを展開します。

6DrawersSpread

解釈のポイント

縦割りにすると、上下2枚のセットで、左から右へ、過去、現在、未来の流れを、さらには、原因、過程、結果、という読み方ができます。過去からの流れが存在する質問であれば前者、全く新しい試みや未来の予定、抽象的な質問を占う場合は後者と、質問に合わせて読み方を変えてみるとよいでしょう。

横割りにすると、上の3枚が表層、つまり、目に見える部分。下の3枚は深層、目に見えない、表には出てこない根っこの部分。そういう意味では深層は、目には見えない原因とか、隠れた真相、人の深層心理や潜在意識も表すことがあります。

スプレッドの構成としては、スリーカード・スプレッドを、表層と深層で、2段に重ねてみたと考えてもよいでしょう(^^)

また、上の3枚(表層のカード)は、下に向かって“体重”をかけます。ネガティブなカードなら、プレッシャーとなり、ポジティブなカードなら良い影響を与えるというふうに読めますね。

それに対し、下の3枚(深層のカード)は、上を支える役割、または「おもし」の役割もします。基礎とも読めますし、支持、サポートとも読めますが、ネガティブなカードなら、足かせになりえます。

このように、ただ単に過去・現在・未来、そして表と裏、のように読むだけではなく、上から下、下から上、の、“重力”を意識した影響も読んでいくことで、深いリーディングができます。

そして、この、左から右への時間の流れ、そして表と裏、さらに上下の影響のしかたは、伝統的なグラン・タブローのリーディングにつながる、重要なテクニックでもあります。

占例

相談者:Mさん(男性)

Q:もともとはそこそこ丈夫な体質だと思いますが、50歳を目前にして、最近少し体力の衰えなどを感じています。30代は中だるみと言いますか、体調管理などもろくにせず、インスタント麺と栄養ドリンクのような、不健康な生活をしていました。これといって今どこか痛いとか、具合が悪いということはないのですが、健康面での今後と、今からでも心がけると良いことなどあれば教えてください。

【シグニフィケーター】

質問者(Mさん)… 28男性

ご結婚されているので奥様が 29女性 となります。

L6eg1

スプレッドには、シグニフィケーターは出ませんでした。

全体的な観察からわかること

表層の、一見調子の良さそうなカードの並びの下で、深層の3枚は、他者のサポートや、年齢や人生ステージの変化の影響が目立ち、本人の基礎体力とか免疫力の高さで健康を維持しているわけではないことがわかります。

ネガティブなカードはないので、これといって心配することはないとはいえ、半分のカードが能動なので、自分から何かしら積極的に、健康のための努力をするのは必要と言えそうです。

 過去

クローバー+犬

犬はお医者様など頼れるアドバイザーを表します。良いお医者様やアドバイザーに出会えて健康を維持してこられたという側面がありそうです(実際には、呼吸器系の持病があり、定期的にお医者さんに通っているそうですが、確かに信頼できるお医者さんに恵まれてきたそうです)。

深層で、頼れるお医者様の存在がサポートとしてあり、だからこそかつては無理もきいていたというクローバーの表層。若いころ無理がきいたのは、基礎体力ではなくお医者様のおかげ(笑)という、お医者様の存在は、実は、ご本人が思っている以上に大きな支えだったようです。

現在

ハート+船

深層の船のカードが、Mさんにとって今が健康面の過渡期であることを暗示しています。不安を生ずるほどではないですが、多少のアップダウンはこの過渡期のせいでしょう。老化というカードではないので、現時点ではあまり心配する必要はないと思います。

ハートのカードは心臓や循環器系を表しますので、この過渡期のアップダウンの影響が現れるとしたら、たとえば日によって動悸がするとか、運動時に息が続かない、血圧の変動などが出てくることもあるかもしれません。カードに不安な暗示はないですが、もし気になることがあれば自治体の健康診断などを受けてみるとよいでしょう。

未来

家+ゆり

家は体調面の安定を意味しますが、深層のゆりは体力気力の低下や、体の機能が少しずつ緩慢になりやすい暗示です。一見、安定している体調も、なにも対策を打たずにいると、いずれ少しずつ年齢の影響が現れ始めるかもしれません。老化は病気ではなく必然のことなので、無理をする必要はまったくありませんが、安定を当たり前と思わず、年齢相応の健康を維持する努力はしていくとよいでしょう。

アドバイスとしては、真ん中の列のハートのカードが、心肺機能や血行をよくすることで健康を維持するというメッセージなので、変に張り切る必要はないですが、意識して体を動かし、また体を温めることで、血行を意識すると良いと思います。

深層の船のカードは、ネガティブなカードではないですが、「車中心の生活」があるとしたら、表層のハートの「血行・心(肺)機能」にとっては足を引っ張る可能性もあるかもしれません。そこから、

「もし、日常的に車を使うことが多いなら(船)、それがせっかくの運動の機会を奪っている可能性もゼロではないですから、血行をよくする、心肺機能を維持する目的で、無理なく可能なところでは、車をやめて徒歩にする、というのもいいかもしれません。」

といったアドバイスもできるかもしれません。

ご質問はコメント欄にどうぞ(^^)

5枚クロス・スプレッド

質問の答えを端的に知りたいときに

このスプレッドは、フランスのルノルマン本のなかではフランス国内で最も評価が高い一冊という「PETIT LENORMAND – METHODE DE CARTOMANCIE」(Mary Marco & Jeanine Goffinet 共著)の中で紹介されているものです。

本の中でのスプレッドの名称は、「Réponse immédiate à une question précise en 5 cartes」(5枚のカードが告げる、具体的な質問に対する端的な答え)という、明快だけれどもとても長い名前だったので、こちらではニックネームとして、見たままの形から「5枚クロス・スプレッド」と呼ばせていただくことにします(^^)

占う前の注意

このスプレッドの注意点としては、「聞きたいことは必ず1つに絞り、明確に尋ねること」とあります。これは他のスプレッドでももちろんそうなのですが、5枚で「端的に」答えを得ることが目的のこのスプレッドでは、とくにそう言えるでしょう。

たとえば、「別れた彼と復縁したいのですが、できますか?彼はどう思っていますか?」のような、知りたいことが二つ以上(復縁できるか、と、彼の気持ち)含まれている質問は、別々に切り分けて、「彼と復縁できますか」をこの5枚クロスで占い、彼の気持ちはツーカードの変形(シグニフィケーターを使うバージョン)やスリーカードで占うなど、「一度に一つずつ」占うように整理しましょう。

そして、補助シグニフィケーターが必要な場合は、シャッフル前に“設定”しておくことを忘れないようにしましょう^^

展開のしかた

カードをシャッフルしたら、1~5まで次のようにカードを展開します。

※カードを並べる順番に注意:真ん中のカードが最後のカードになります。

1…質問者自身が及ぼす影響。プラスまたはマイナスになる行動など

2…援助または障害。相手がいる質問の場合は、相手が及ぼす影響、相手のポジティブまたはネガティブな反応

3…過去から現在に至る流れとその影響(質問の答えの取っ掛かりとなるカード)

4…質問の答え。1~3をふまえた結論(最も重要なカード)

5…総括(1~4の答えを裏付けるカード)

占例

相談者:イギリス在住のWさん(女性)。

Q:都会での生活に疲れ、夫婦で早期退職して、一家で田舎に引っ込んで3年。これまでは退職金でやりくりしてきましたが、せっかくなので家族みんなでできる仕事を持ちたいと、小規模の牧畜(牛、羊など)をスタートしたところです。家族は、私、夫、中学生になる娘の3人。娘も家畜の世話をとても楽しんでいる様子。つつましく暮らすことが目標なので、収入は生活に必要最低限あればいいのですが、たった3人、家畜の数も限られた小さな農場なので、先々に不安はあります。新しい家業の未来は順調に運ぶでしょうか。

【シグニフィケーター】

夫:28男性

妻(質問者):29女性

【補助シグニフィケーター】

娘:13子供

娘さんは未成年で今は両親の手伝いの立場。家業とはいえ通常ならメイン・キャラクターには加えませんが、Wさんご夫婦はいずれお子さんに家業を継いでほしい思いもあるそうなので、念のため娘さんにもシグニフィケーターをあてがっておきました。

L5eg1

シグニフィケーターはとくに登場しませんでした(^^)

1…質問者自身が及ぼす影響。プラスまたはマイナスになる行動など

【30 ゆり】

Wさんの知恵や経験が役に立ちそうです。また、成果や先々を焦らずに、じっくり腰を据えて、のんびり取り組んでいくことが良い結果につながるでしょう。

2…援助または障害。相手がいる質問の場合は、相手が及ぼす影響、相手のポジティブまたはネガティブな反応

【26 本】

本を読んだり調べることで、有用な知識やヒントを得られそうです。このカードには「まだ未知のことがある」「驚き」といった意味もあるので、今の時点では予想だにしていない、びっくりするような展開が、今後待ち受けていそう。

3…過去から現在に至る流れとその影響(質問の答えを導くカード)

【17 こうのとり】

より良い生活を求めて、都会から現在の場所に移り住んできたことを表しています。以前に比べて暮らしはつつましくなっているとはいえ、全体としては「前より良くなってきている」と言えるようです。新しい家業も、この良い流れの一つということでしょう。

4…質問の答え。1~3をふまえた結論

【4 家】

家族、そして安定、確かな土台を意味するカード。新しい家業は、家族の協力がよい土台となって、しっかり確立されていきそうです。家のカードには伝統を守る意味合いがありますので、家業としてお子さんやお孫さんにいたるまで、代々定着していく可能性も読み取れます。また、家は暮らし向きの良さを暗示もしますので、3のこうのとりのカードと合わせてみても、家業に支えられて今後も暮らしは上向いていくでしょう。

5…総括。1~4の答えの裏付け・確証

【3 船】

未知の世界への旅立ち、そして拡大を表すカードです。新しい家業は、まだまだこれからも良い意味での驚きや、未知の体験が待っていますが、Wさんが考えている以上に、発展性がある仕事と言えるようです。船には海外の意味もあるので、なんらかの形で海外との取引が生じる可能性もあります。

総合判断

都会から田舎に引っ込んだことで、生活はつつましくなったとはいえ、全体には、家族の暮らしはよくなっている途上のようです。始めたばかりの家業も、その良い流れの一つ。まだこれから新展開や、びっくりするような出来事もあるかもしれず、仕事としてはWさんが思っている以上にたくさんの可能性を秘めたものと言えそうです。今後は、家族の協力がよい土台になり、家業としては安泰、暮らし向きも向上していくでしょう。アドバイスとしては、先のことを焦らず、ゆっくり、のんびり、平和な田舎暮らしのよさを大切に、取り組んでいくこと。Wさんの知恵や経験が多いに活かせる場面があり、また本を読んだり調べたりすることでプラスになることもあるようです。そうすることで堅実な家業として定着し、将来的にはお嬢様にバトンタッチも可能になるはずです。4の位置に「家」が出ているので、仕事の規模はあくまで「家族経営」「小規模農業」にとどまる(大規模農業に転じるとか富豪になるといったことはない)でしょうが、海外との取引や、農場自体の拡大くらいはありうるかもしれません。

リーディングのポイント

真ん中の、5枚目のカードが他のカードのすべての「裏付け」「確証」になりますので、最後の総括に来て初めて読むのではなく、1~4のカードを読む際にも参照しながら各カードを解釈していくとよいでしょう。

ご質問はコメント欄にどうぞ(^^)

リレーションシップ・スプレッド

パートナーシップを概観する

これは、わたしのグラン・タブローの先生でもある、ドイツ人の友人から教えてもらったスプレッドです。ドイツのテキストに載っているとのことでしたので、そういう意味では「フランス手法」ではないですが、スプレッドというものはユニバーサルなものですし、とても有用な展開方法なので、皆さんにもぜひ活用していただきたいと思います(^^)

二人の未来や相手の気持ち・意図を詳細に見るというよりは、「今の二人」をスナップショットで切り取って、対比させながら、お互いの関係性、今の時点でどれほど息が合っているか、あるいはすれ違っているか、などを見ていくスプレッドです(相性ではありません)。

二人の関係、パートナーシップの現状を把握し、吟味したいときに。

展開法

質問を決め、シグニフィケーターを確認して、カードをシャッフルしたら、次のように展開します。

relationship_sp

リーディングの仕方

1…二人にとってのテーマ、または二人の関係に影響を及ぼす事実、考えるべき事柄

2…質問者の頭の中・考えていること(意図とは限りません)

3…質問者の心の中・感情、気持ち

4…質問者の態度、行動

5…パートナーの態度、行動

6…パートナーの心の中・感情、気持ち

7…パートナーの頭の中・考えていること(意図とは限りません)

占例

相談者:Wさん(女性)

Q:数日前に付き合っている彼と些細なことでケンカになり、つい、心にもないひどい言葉をぶつけてしまいました。その後、メールで謝っても返事がなく、電話にも出てくれません。どうしたらよいのでしょうか。

1…二人にとってのテーマ、または二人の関係に影響を及ぼす事実、考えるべき事柄

【9花束】

癒し、善意、またそうした気持ちを「形で表す」ことを暗示しています。この関係には「癒しの時間」が必要のようです。Wさんの善意ややさしさを、なんらかの形で伝え続けることも大事でしょう。

2…質問者の頭の中・考えていること(意図とは限りません)

【10鎌】

自分が言ってしまった「相手を傷つけるひどい言葉」のことを思い出し、気にしているようです。

3…質問者の心の中・感情、気持ち

【32月】

彼に対する優しい気持ち、愛情、彼の心と共鳴したい気持ちでいっぱいです。彼からの反応を待っています。

4…質問者の態度、行動

【14きつね】

実際の行動はというと、ビクビク、腫れ物に触るような感じで、少し遠巻きに彼の様子を伺うことしかできなくなっている状態のようです。

5…パートナーの態度、行動

【7蛇】

メールを無視したり、電話に出なかったりという彼の行動は、どうやら、自分を傷つけたWさんへの、意図的な仕返しのようです。ちょっと意地悪をしています。

6…パートナーの心の中・感情、気持ち

【36十字架】

とはいえ彼の心の中は悲しみや傷ついた気持ちでいっぱいです。

7…パートナーの頭の中・考えていること(意図とは限りません)

【12鳥】

Wさんからもらった電話のことを考えていそうです。二人で会うことや話す可能性についても思いを巡らせているようです。

総合判断

Wさんは、彼への愛情や優しくしたい気持ちで胸がいっぱいのようですが、彼はというと、すっかり傷ついてしまったようですね。今はまだ立ち直れていないとカードに出ています。メールをスルーしたり電話に出なかったりというのは、そんな傷ついた彼の、ちょっとした仕返しのようです。彼へ電話をされたようですが、何か留守電メッセージのようなものを残しましたか?彼は、Wさんからもらった電話のことを、考えているようです。メッセージを残したなら、そのメッセージのことを考えているのでしょう。

Wさんとしては、なんとか早く、また彼と気持ちが通じ合うようになりたいところでしょうけれど、この関係に今必要なのは「癒し」だとカードに出ました。彼の傷が癒えるのを、もう少し待ちましょう。とは言っても、ヒヤヒヤしながら遠巻きに彼の出方を待つのではなく、Wさんのやさしさ、愛情、そして反省の気持ちを形にして、彼に伝え続ける必要があります。電話に出てくれないからと、電話をしなくなるのではなく、出てくれなくても、優しいメッセージを残し、彼に語りかけつづけてください。彼もWさんと話したり、会ったりすることを考えているようなので、彼の心が癒えさえすれば、いずれ応じてくれる可能性大です。

リーディングのポイント

パートナー同士を対比させるだけではなく、それぞれの考え・気持ち・態度のカードを因果関係をよく見極めながら(バラバラに読まないで)判断することが大事です。

「相手はメールの返事をくれるつもりがあるのか」とか「私のことをどう思っているのか」「このままいくと二人の未来はどうなるか」といった、より細かい質問が出てきた場合は、気持ち・意図の占いやライン・オブ・ファイブなど、それぞれ個別に追加の占いをするようにしてください。

ご質問はコメント欄にどうぞ(^^)

ライン・オブ・ファイブ

物事の展開、状況を、タイムラインで追う

カードの枚数が、先週までの3枚から、一気に5枚に増えます!

…と、いっても、ツーカード・ドローの2枚と、スリーカードの3枚を、足したもの、と考えれば、そんなに大変なことではなさそうですね?(^^)

5枚のカードがズラッと目の前に並んでいると、どこから注目して読めばいいのか、最初は迷ってしまったりしますが、スリーカードの時と同じように、手順に従って読んでいけば、混乱を最小限にしてリーディングできるでしょう。

ケーススタディの「気持ち占い」でやったように、カードから得た情報を、順番に、ノートなどに書き留めて行って、最後に総合リーディングをまとめる、というやり方も、オススメです(^^)

事の展開や、状況など、いつ、どこで、どんなふうに…を詳しく知りたいときに。

展開法

質問を決め、カードをシャッフルしたら、以下のようにカードを並べます。

LineOf5Spread

リーディングのしかた

1)まず、それぞれのカードが持っている役割に従って、出たカードを読んでみます。

1枚目のカード:全体のテーマ/過去の起点/問題の原点

質問の答えの背景に流れるテーマ、考えるべき事がらをあらわします。また、時間の流れでは過去の起点、問題や状況が起こる原点となったポイントを表します。

3枚目のカード: 問題の鍵・アドバイス/現在の焦点

問題や状況の鍵となる事がら、ポイント、アドバイスをあらわします。時間の流れにおいては、現在の焦点となっている部分を表します。

5枚目(最後)のカード:最終的な答え、良し悪しの判断/未来の帰結点

最終的に物事がどのようになるか、良い結果といえそうか、良くない結果になりそうか、最終的な答え・判断を読むうえでのポイントになるカードです。時間の流れでは、未来の、物事がどのような形に落ち着きそうかを表します。

2)カードのメッセージの「骨組み」の部分がつかめたら、次に、カード全体をもう一度眺めて、自由に読んでみます。

1枚目のカードと2枚目のカード、2枚目と3枚目のカード、3枚目と4枚目、4枚目と5枚目…、それぞれ組み合わせてみて、どんな絵が見えますか?どんなメッセージが出てくるでしょう。

スリーカードの時と同様、カードそれぞれが、背景、登場人物、小道具のようになって、5枚で一つの絵のように見えることもあります。

注意:ルノルマンカードは、組み合わせて読むのは、「隣り合うカード」だけでしたね(^^)

シグニフィケーターや、他の誰かを表していそうなカードが出てきたら、その左右のカードをヒントに、人物像や、その人が考えていそうなこと、置かれている状況も読んでみましょう。

時間の流れを読むとき

先週学んだように、ルノルマン占いでは、基本として、時間は左から右に向かって流れます。

3枚の時は、比較的わかりやすかった過去・現在・未来も、5枚になると、どこまでが過去?どこからが未来?と、迷うかもしれません。

ライン・オブ・ファイブでは、時間の流れはだいたい次のようになっています。

LineOf5-timeline

カードの役割では、1枚目が過去の起点、3枚目が現在の焦点、5枚目が未来の帰結点、でしたが、2枚目は言ってみれば過去と現在の橋渡し、4枚目は現在と未来の橋渡しのような役割。

でも、これとて厳密な決まりではありません。過去と現在、現在と未来は切り離せないものですから、2枚目や4枚目は過去と現在、現在と未来がそれぞれ入り混じっていることがほとんどです。

ですから時間の流れを読むときには、

  • 1枚目と2枚目をツーカードのように考えて、過去から現在に至る過程を読んでみる。
  • 2、3、4枚目をスリーカードのように考えて、過去からの影響、現在の焦点、未来への可能性、という具合に、幅広く現状を読んでみる。
  • 4枚目と5枚目をツーカードのように考えて、現在から未来へ至る流れを読んでみる。

と、順を追って読んでみるとわかりやすいでしょう(^^)

順番に読むのは、なんだか面倒臭いように感じますが、とくに最初のうちは、こうして丁寧に読む習慣をつけておくと、混乱が少なくなるので、「自由に」読むときにうんと読みやすくなりますよ^^

占例は、「ルノルマンの中の5W」のビデオに収めてありますので、そちらを参照してください。

ご質問は、コメント欄にどうぞ(^^)

スリーカード・スプレッド

3枚が奏でるストーリー

前回のツーカード・ドローに、新たにもう一枚のカードが加わります。

1枚目のカード、2枚目のカード、3枚目のカード、それぞれに、微妙な役割の変化も生まれます。

少ない枚数でありながら、ルノルマンカードならではの、ストーリー性の高い、深い読みができるスプレッドです。

素早く、端的かつ具体的に、質問の答えを知りたいときに。

展開法

質問を決め、カードをシャッフルしたら1〜3の順にカードを並べます。

3CardSpread

リーディングのしかた

1)まず、それぞれのカードが持っている役割に従って、出たカードを読んでみます。

1枚目のカード:全体のテーマ/過去

質問の答えの背景に流れるテーマ、考えるべき事がらをあらわします。また、時間の流れでは過去を表します。

2枚目のカード: 問題の鍵・アドバイス/現在

問題や状況の鍵となる事がら、ポイント、アドバイスをあらわします。時間の流れにおいては、現在を表します。

3枚目のカード:最終的な答え、良し悪しの判断・最終結果/未来

最終的に物事がどのようになるか、良い結果といえそうか、良くない結果になりそうか、最終的な答え・判断を読みます。時間の流れでは、未来を表します。

【時間の流れについて】過去・現在・未来の読み方については、次週のレッスンでも、詳しく学びますが、ルノルマン占いでは、基本として、時間は左から右に向かって流れる、と覚えておいてください。また、時間の流れを必要としない答えももちろんあります。

2)次に、カードの役割にとらわれず、自由にカードを読んでみます。

1枚目のカードと2枚目のカード、2枚目と3枚目のカードを、それぞれ組み合わせて読むと、どんなリーディングができるでしょうか。

カードそれぞれが、背景、登場人物、小道具のようになって、3枚で一つの絵のように見えることもあります。

また、人物像の占い方でやったように、真ん中(2枚目)のカードが答えや鍵となる誰か・何かを表していて、1枚目と3枚目がそれぞれ、その真ん中のカードを描写している、ということも、よくあります。

ただし、真ん中のカードを飛び越して、1枚目のカードと3枚目のカードだけを組み合わせて読むことはしません。

ルノルマンカードは、組み合わせて読むのは、「隣り合うカード」だけです。

占例

質問:現在就活中です。私に合った仕事が見つかり、無事採用されるでしょうか?

占例1
きつね+手紙+鍵

リーディング:

1枚目のカード:全体のテーマ/過去

14きつね - 生活のためにする仕事を意味します。好き嫌いよりは、生活のために継続して収入を得られることを念頭において、仕事を選ぶことがテーマです。また、いくつもの求人を実際に見て観察きたこれまでのいきさつ(過去)も表しているでしょう。

2枚目のカード: 問題の鍵・アドバイス/現在

27手紙 - 履歴書、資格を表すカードです。質問者さんは、何か仕事で使えそうな資格を持っていそうです。もしそうなら、その資格を活かせる仕事にターゲットを絞りましょう。また持っている資格について、履歴書でしっかりとアピールをすること、充実した経歴書を用意することが、無事採用へのポイントのようです。もし今、思い当たる資格がないなら、今からでも資格取得を先にしたほうが、将来的な就職への近道になるでしょう。

3枚目のカード:最終的な答え、良し悪しの判断・最終結果/未来

33鍵 - 解決や、扉を開く鍵を手にいれる意味です。資格を活かせる仕事に的を絞って就活を続けていけば、無事に仕事を得ることができそうです。

 

14番のきつねと27番の手紙の組み合わせは、書類事務・レポート・調査員・情報発信・雑誌などに関係した仕事が有力な暗示かもしれません。そちら方面の資格や関心をお持ちなら、なおのことそうでしょう。

27番手紙と33番の鍵の組み合わせは、そのまま、「資格がカギ」「履歴書がカギ」と読めます。これは、2枚目の「問題の鍵・アドバイス」の位置に出てきた手紙のカードのメッセージとも重なります。このように、一つのカード展開の中に、同じメッセージが繰り返し現れるのは、ルノルマン占いの特徴の一つであり、また、占い手が正しくカードのメッセージを読めているという確証にもなります。

ご質問はコメント欄にどうぞ(^^)
※「自分でした占いで、このようなカードが出たのですが、どう解釈すればいいでしょうか?」といった、ご自分でされた占いの解釈についての質問は、Lesson2の自由練習用トピに投稿してください。

ツーカード・ドロー

ルノルマン占いの基本

組み合わせでストーリーを読むのが特徴のルノルマンカード。

ツーカード・スプレッドは、ルノルマン占いの、本当の意味での「はじめの一歩」であり、上級者になっても、折に触れ立ち返るべき基本でもあります。すばやく、ハッキリとした答えを知りたいときに。

展開法

1.    カードをシャッフルして広げ、質問を思い浮かべてから、直感で二枚、カードを引きます。
2.    引いた順番に、図のようにカードを並べます。

2CardSpread

リーディングのしかた

まずはカード一枚一枚の意味(テキスト)を参照しながら、それぞれの意味がどう絡み合うのか、見たまま、感じたままに、自由に読んでみてOKです。

コンビネーション・リーディングを学んだ後に、再度、練習として使うとよいでしょう。